日石三菱とコスモ、ジャパンエナジーと昭和シェル、エッソとモービルにゼネラルと合併した東燃が加わり、さらに出光興産との4グループが形成され、業界再編成は一段落しました。
ただし、再編成の狙いであるコスト削減、競争力の強化など再編メリットが十分に出るまでに至っていないようです。
確かに2000年度は再編成効果が出て、各社の業績は軒並み好調でしたが、2001年度は一転して収益が悪化したことからも理解できます。
石油会社の収益は石油価格の変動に左右されやすいです。また、エネルギーのLNGへの転換など環境変化への適合も始まったばかりです。
各社はオーストラリアや南アジアでの油田開発に注力中です。
日石三菱のオーストラリアでのガス田開発、コスモは同じくオーストラリアで試掘に成功し、本格開発に踏み切ります。ジャパンエナジーはパプアニューギニアで油田開発に乗り出しています。出光もオーストラリアで油田開発に着手しています。
給油所(ガソリンスタンド)で車検事業の拡大が進んでいます。
また、セルフサービスの給油所が増加しています。セルフ式はフルサービス式に比べ人件費など固定費が7割程度とされ、ガソリン1リットルに対して2~5円安くなります。価格競争の激化に伴い、消費者のニーズに応えている形です。
ただ、セルフ式の急増でフルサービス式の給油所の売り上げは1店舗あたり月平均で150~200リットル程度の販売減少に見舞われています。
今後、欧米のようにセルフ式が給油所の主流になると予想されていますが、石油各社にとってセルフ式の急増には、なお解決すべき問題も多く存在しています。